平成14年6月11日 

 職員からの手紙(北海道旅行に同行して)

 当院には3人の事務員と6人の看護婦がいます。
以前まで私は職員に自分がしている治療についてや考え方を患者さんに対して話すほど話していませんでした。
このため常に私の治療を受け、講演会などに来ている患者さんと患者さんをお世話する職員との間に理解度の差が生まれ、恥ずかしい事ですが職員より患者さんの方がはるかに意識が高いという状況でした。
 患者さんの中には「先生は立派な事を言っているのに職員の人はそうでもないのね」などという事を言われる人も出てきました。
 確かに患者さんを指導するべき人間がこのような状態では困るので私は講演会がある度にその日参加可能な職員を講演会に参加してもらうようにしました。
それにより、少しずつ患者さんとの差が埋まって行きました。

 先日のレポートに北海道旅行に私と患者さんとで行ったという事を書いたのですが、その旅行に私の病院の事務長とその奥さんが同行していました。
 私の講演会などではいつの頃からか前日講演会場の土地に宿泊し、講演会に参加する患者さん方と一緒に食事をしたり、お話をしたりするという事を行っていました。(現在は講演会はおこなっていませんが)
 その際私と一緒に行動した方たちの意識が大きく変わるという現象が度々起こっていました。
 これは感動を共有する事によって意識の底上げが起こる為です。
 さて、話は北海道旅行に戻りますが、一緒に参加した事務長に意識の変化が大きく起こったようです。
彼は外の職員よりも私の講演会などに多く参加しておりある程度は理解していたようですがやはり患者さんと比べると差が出てしまっている状況でした。
 しかし、今回の旅行に同行した事により彼もかなり変わったようです。
 以下は今回の旅行に参加しての感想を彼に書いてもらった物です。

 北海道旅行に参加して思った事
 今回の旅行は5月9日〜12日までの3泊4日の旅でした。
 5月9日朝6時に出水を出発し、鹿児島空港から約40名、福岡空港から約20名、大阪から5名、北海道から15名の合計80名の大部隊でした。羽田を経由して午後1時半に紋別で全員が合流しました。
 雄大な北海道の大自然にふれ、驚きと感動の4日間でした。
 5月だというのに山々にはまだ雪も残っており、とても綺麗でした。
 広々とした畑はまるでゴルフ場のようで生えている木々も寒冷地特有の真っ直ぐに伸びているものばかりで目を奪われました。
 本当に今回の旅行は自分にとって有意義な旅行でした。
 心の洗濯をする為に行ったと言えます。
 今回の旅行には私の妻も同行したのですが周りは病院の患者さんで知らない人ばかりだというのにちっとも気疲れもしなかったと言っていました。また、病院の患者さんたちの集団を見た人がよく言うのですが妻もそれに漏れず患者さん達の集団から流れる雰囲気は外と違う、初めて体験するものだと言っていました。
 私自身も今まで味わった事のない和やかな雰囲気なので「あぁ 他の職員も一緒に来たらよかったなぁ」と思いました。
 この独特な集団の中で行動して、先生の講演会を聞いたり、一緒に食事をしたり、共に行動するにつれて旅行に参加した人達の表情がどんどん変化していくのが分かりました。(自分と妻も含めて)
 今まで先生の講演会は何度も聞いたのですが今回の旅行での懇親会後のお話は特に素直な気持ちで聞く事が出来ました。
 これは講演会と懇親会後のお話とではその場の雰囲気がとても違う為だと思います。
家に帰宅して3日くらいして私自身も行動や言葉使いが変化しているのに気が付きました。
 私が変わるきっかけとなった事が旅行中いくつかあったのですがその中に明らかに自分の心が変わる出来事がありました。
 他の旅行に参加された皆さんにとっては何でも無い出来事だったかもしてないのですが私にとっては目から鱗というか正に心が洗われる思いでした。
それは3日目の宴会が終わった後の恒例の先生の雑談の中で2日目に行った海産物のお土産店の事を話した中にありました。
 せまった時間の中で誰一人我先にとか人を押しのけて自分だけはという人が居ない集団に対してお土産屋の店主がびっくりしていたという話をされて、今の世の中は自分だけはという気持ちの人が多い中で皆さんはすばらしい集団なんですよと誉めてくださいました。
 しかし私は人を押しのけてまではしませんでしたがかなり時間を気にしてあせっていた自分を思い出し、恥ずかしくなり、本当の意味で反省できたのでしょうか、心の中に心地よい風が吹いているような気分になり、こんな気分は始めて味わう気分でした。
 私は先生の講演会には何度も同行していますが懇親会の後の話を聞く機会はありませんでしたが、今回始めて体験してその場の雰囲気にびっくりしました。
 講演会の時は何か勉強会というような感じでしっかり聞かないとというような何か身構えているような緊張した状態で聞き、懇親会後のお話のときは皆で車座になり和気あいあいというかとてもリラックスして自然になすがままというような気持ちで話を聞く事が出来ました。
 先生の旅行に同行している患者さん達はこのような気分を味わいたくて先生と一緒に行動しているのだと思いました。
 とにかく言葉では言い表せない雰囲気が講演後の先生の話の中には有るのです。
 未体験の人は一度体験してみて欲しいと思います。
 今回の旅行に行けて本当に幸せでした。
 先生今度また何か有るときは是非お願いします。